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[イベント] 6月13日勉強会補足

こんばんは、水野です。今日の勉強会お疲れ様でした。今日は僕も少ししゃべらせてもらいましたが、調子に乗りすぎたかな、ということもあり少し反省気味です。同時に自分の滑舌の悪さを痛感しました。罪滅ぼしと自分の責任ということで、今日質問されたことなどについて2,3書いておきます。ちょっと家に帰って調べなおしただけなので雑な点もあります。しかしこういうことはなるべく早めにやるべきだと思ったのと、来週からは忙しくなりそうだったので今日のうちにやっておきます。

1. 関税
今日の勉強会で僕は「関税を払うのは業者で、負担するのは消費者」と述べました。これ自体は間違ってはいないのですが、関税の機能や関税の負担者について言葉が足らなかった場所があったので以下訂正と補足です。

(1)関税の機能
関税の機能は大きく分けて財源機能、国内産業保護、制裁機能の3つがあるといわれています。
まず財源機能です。今日、自分は確か「関税の主な目的は国内産業の保護で~」と言いましたがこれは言葉足らずでした。というのも、確かにこれは日本をはじめ、先進国の場合は当てはまりますが途上国の場合は違うからです。日本の関税収入が財源に占める割合は2%ほどなのに対し、途上国では税収の70%を占める国もあるそうです。また国によっては更なる税収のため輸出にも関税をかけることがあります。途上国の多くがモノカルチャーで原料の輸出によってお金を稼ぎ、そのお金で先進国の工業製品を輸入していることを考えればなぜ関税が税収源として重宝されるのかがよく理解できると思います。
次に国内産業保護ですが、これについては今日説明されていたので大丈夫かと思います。ちなみにもう少し細かく見ると、関税の国内産業保護には高関税によって他国企業の進出を阻む阻害効果(今日話したもの)と、誘致機能という二つの意味があります。後者の誘致機能というのは、「高い関税を支払うのは嫌だけど何とか自社製品を売り込みたい企業」は現地に直接工場を作り生産を行うことを選択するという意味です。企業から見れば安い労働力や需要が旺盛な市場は魅力的です。現地から見ればたとえ関税が入らなくても、あるいは企業が外資であっても自国内に工場ができて、雇用がうまれ、技術も入ってこれば当然嬉しいですよね。
最後に制裁機能です。例えばN国が自国企業に補助金を与え、不当に安い値段で車を輸出したとしましょう。そうするとその他の国の自動車は売れなくなり困ってしまいます。(=ダンピング)そのときに発動するのがアンチ・ダンピング関税です。向こうが不当に安くしてくるのであればこっちは関税をかけてブロックするという発想ですね。
以上のように関税は国家にとって非常に重要な意味を持つものであり、だからこそWTOの会議でも関税は常に主要なテーマ、というよりは関税自体がWTO本来のテーマであるといえます。そもそもWTOの前身であるGATTの日本語訳は「関税および貿易に関する一般協定」なのですから。

(2)関税の負担者
次に、関税は誰が払うのかという問題です。関税を払うのは今日も言ったとおり輸入をする企業であり、負担者は消費者です。これは間違いありません。でも、「企業が支払うけど負担するのは消費者」ということが頭の中でいまいちわからなかった人もいたのではないでしょうか。そういう人はこう考えてみてください。つまり、関税は消費税なのです。消費税を負担しているのは企業ですか?ちがいますよね。当然消費者です。お金自体は企業が払っているけれど、結局その分は小売価格に転嫁されて、消費者が支払うというわけです。

(3)非関税障壁
蛇足かもしれませんが、竹氏先生が説明しなかった「非関税障壁」についても触れて起きます。非関税障壁とは関税以外でモノやサービスの交易の邪魔になるものをさします。関税が無かったとしても法律による規制などで輸入自体が禁止されていたらどうしようもない、ということです。
非関税障壁は一見すると貿易を邪魔する悪者のようにも見えますが、一概にそうは言えません。例えば児童労働で不当に安く作ったコーヒーを輸出している国があったとしましょう。そしてそれに対しある国で、「そんな風にして作ったものなんて買えるか!」と不買運動が起こり輸入を禁止したとしましょう。この場合、輸入停止は貿易を阻害する「悪」でしょうか。あるいは別の理由、例えば安全基準の相違(例えばBSEや遺伝子組み換え作物)、差別や労働状況など倫理的な理由、環境に関する理由など経済とは直接関係の無い問題によって輸入が停止されたとしましょう。経済とは別のところにある理由を持ち出すことは全て非関税障壁になるのですが、これらの理由による関税障壁は許されるべきか、許されざるべきか、どちらでしょうか。さらに、こうした考え方を認めていくと場合によっては、「N国は鯨をとってばっかりいる野蛮な国だからあそこの製品は買わない」だとか「C国の食品で事件があったからC国製の物は何も買わない」なんていう理由付けまでがまかり通ってしまいます。この場合、非関税障壁は認められるべきなのでしょうか。
「経済の問題にほかの要素を含める」
ことはフェアトレードを考える上でも非常に重要になってきますので、ぜひ自分で考えてみてください。特に貿易というものが互いに異なる文化背景を背負った人間の間でされることを念頭に置くと良いと思います。


2. 認証にかかるお金
昼間はお茶を濁して誤魔化したこの話題ですが、とりあえずさくさくっと調べてみました。あくまで「とりあえず」なのでまたあとで書籍や資料に当たってみようと思います。
ネット上で見つけた「「エコツーリズム」の現実を問う」という記事(http://www.diplo.jp/articles06/0607-3.html)によると「たとえばメキシコでは、コーヒー生産農家の団体がフェアトレードのラベル認証を受けようとすれば、年間2000ユーロ近くかかる」そうです。今日の講義では認証するときの費用のことばかりを考えていましたが、この文章から察するに、認証された後も同じ様に重要なのでしょうね。(この数字は具体的な事例での数字なのでしょうが情報元を特定できませんでした。あくまで一つのケースと考えてください。)
また、これに続けて「フェアトレードのラベル認証と同じ過ちを繰り返さないためには、認証にかかる費用を自己負担にせず、大多数を占める小規模プロジェクトも参加できるように しなければならない。何よりも重要なのは、連帯的で持続可能、責任あるツーリズムというラベルについて、大企業による競走を排除するような基準を立てるこ とである。」とも書かれています。今日も少し述べられていましたが、オルタナティブを目指すはずのフェアトレード市場がまたプチ「弱肉強食」市場になってはいけないということですね。
認証制度はフェアトレードを語るうえでも欠かせない重要な論点であり、その費用や運営もまた同じです。寝る前にちょっとグーグルに聞いてみたぐらいで語れるような問題でもないのでまた日を改めて書こうと思います。ただ、僕もこれからしばらく忙しくなりそうなので、もしこのテーマについて感心のある人がいれば調べた上でブログに書き込んでもらえると大変嬉しいです。勉強会以外にもこういう場を使ってどんどん議論をしていきましょう。


3. その他
最後になりましたが、今日の講演を行った竹本氏、準備に携わったメンバーの一人ひとり、そして参加した方々、お疲れ様でした。特に竹氏は忙しい中長々と素敵なレジュメを用意してくれてありがとうございました。またそのうち手が空いたら自分もなにかをしたいと思います。幽霊部員なりにブログやその他のツールを使ってがんばります。水野でした。

追伸
実は先程FLOからメールマガジンが届きまして、それによると2007年度版の報告書がでたそうです。写真は多いわカラーだわで大変見やすいものになっておりますのでぜひ見ましょう。
FLO Annual Report 2007 (4 MB)

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comment

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すごい!分かりやすい説明をありがとうございます。私は経済に関して非常に疎いので関税についてきちんと学んだこともなく、そのくせ言葉だけ使っていたことに恥ずかしくなりました><
忙しいなかここまでやっていただき感謝感激です。
自分でもまたいろいろ調べてみます!


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プロフィール

みづの

  • Author:みづの
  • MANAは2005年7月、神戸市外国語大学の有志が中心となって組織した団体です。目的はフェアトレードの実践を通じてフェアトレードについて知識を深めることと大学内や地域におけるフェアトレードの普及でした。現在はフェアトレードだけでなく、貿易・開発・人権など様々な視点から物事を考える・学ぶ場として活動しています。
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